
富士フォトギャラリー新宿(丸ノ内線新宿御苑駅徒歩2分)で開催中の写真展「Xシリーズ写真展2014秋」は、8月28日(木)まで富士フイルムのXシリーズカメラで撮影された公募写真から展示作品として採用された約60点を観ることができます。観覧料は無料。ユーザーはもちろん、Xシリーズの購入を迷われている方、興味のある方にも興味深い展示ではないでしょうか。

作品の応募はFacebook経由で行われていました。Xシリーズファンのためのコミュニティ「FUJIFILM Xseries Japan」とそれをシェアした東京カメラ部から、約1000点の応募があったとか。

ですから、展示作品はどれも見応えあり。選出にはXシリーズの特徴をよくわかっていること。それにこの写真から何が言いたいのかが伝わってくることがポイントかなあと感じました。

ギャラリー内は写真撮影OK
Xシリーズの特徴を最大限に活かすという意味では、今回の展示作品に使われた印刷「FUJIFILM Professional Xプリント」によるところも大きいです。実は今回の展覧会には私の作品も一枚掲示して頂いているのですが、暗いところのディテールが想像以上に残っていて驚きました。ギャラリーの方とお話をしましたら、作者が撮りたかったことと背景とのバランスを考えて仕上げたと、印刷の際のお話を伺うことができました。これが「Xプリントマイスター」と呼ばれる方による調整なんでしょうね。紙への印刷は紙の種類やインクによってかなり違ってきますし、今はネットの印刷屋さんが安価で早く便利に使っていますが、自分で作品を印刷して持ち込む必要がある時には人の目によるチェックが入っていると安心できますね。Xで撮った写真をXの特徴をよく知る方にチェックしてもらえるならなおさら。
また、写真展に掲出されるような写真の腕のある方なら、そういった印刷ニーズも一般の方に比べれば多いかもしれません。富士ギャラリーでの展示会はこうした技術も用意されているよ、というプロモーションも兼ねているのでしょうね。
ギャラリーには他にも富士フイルムならではのこだわりが。

フイルムメーカーとして創業され今年で80年を迎えますが、富士フイルムの代表的な存在と言えるフィルムタイプ「ベルビア」や「プロビア」との発色の比較、またデジタルとそれとの最終的な印刷での比較などが見られるコーナーが設置されていました。
作品によってはデジタルの方がいいんじゃない?と思うものもあれば、フィルムタイプ「ベルビア」の方がデジタルと比較してずっと階調が多く、全体としての仕上がりが重厚だと感じるものもあり、様々でしたね。今回の写真展では、自分の作品をA3大に印刷されるのも始めてなら、写真が額縁に収まって人の目に触れるのも始めてでしたのでワクワクして行ったのですが、思いのほか色の表現や印刷という技術について考えさせられました。
なお、今回の展示作は大型家電量販店のXシリーズコーナーに設けられる作例集にも収載予定であるとのことです。9月中旬頃から並ぶはずですので、写真展に行けなかった方も店頭で作品をご覧いただければ幸いです。