2015年01月31日

カカオ豆からチョコレートまで手作りするDari Kのキット

2015年のサロンデュショコラ東京も、盛況のうちに終了したようですね。祭りの後は、買ってきた美味しいショコラをじっくり味わうテイスティングタイム。ただ、食べるのにもったいなかったり一手間かかったりすると、ちょっと自宅で寝かせてもらうことになってしまうわけで。


昨年買ったダリケーの「カカオ豆からチョコレートてづくりキット」はそんなものの一つ。奇しくも今年サロンデュショコラでクローズアップされてたことの一つに「Bean to Bar」があります。つまり、カカオ豆からタブレット(板チョコ)まで一貫し、随所にこだわって生産する、ってことですね。このキットはカカオ豆からチョコレートを作る過程を家庭で体験できる貴重なもの。チョコレート好きとしては、豆からチョコレートを作るという作業を一度はしてみたい…よね?ね?

キットの中身はカカオ豆とシリコン型、そしてガイドブックとなる小冊子のみ。時間がある時にやろうと思っていたらとっくに賞味期限が切れてしまいました。季節が一巡するのを前に、これはイカンと一念発起して作ることに。


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作るの当たっては、まずカカオ豆をすりつぶせるサイズのすり鉢がなかったので、それを購入。百均にないかな〜と思っていたのですが、せっかくなんでオシャレなものを買おうかとまさかの180°方向転換。


これならヤマイモをすってそのまま食卓に出してもおっしゃれ〜♪いやぁコダワリのキッチングッズはテンション上がるわぁ…ってなんの話だっけ?(笑 そうそう、チョコレートを手作りするんでした。


1. カカオ豆を洗う
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まずは豆を水洗いします。米を研ぐみたいにシャッシャッと。結構濁った水が何度も出てきます。水が濁らなくなる目安5分くらい…とのことでしたが、完全に透明にはなりそうになかったので、10分くらいでしょうか、水気を切ったらふきんでよく拭きます。


2. カカオ豆を炒る
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水気を取り除いたカカオをフライパンでじっくりと炒ります。焦げないように弱火で…だんだん良い香りが立って粒がぷっくりと太ってきます。どうかな?と感じたら一粒とって冷ましてから割ってみます。パキッと割れたら完成。完成の頃、フライパンの上でも、大きな亀裂音を立てるやつが出てきます。これでちょうど良いのか?炒りすぎなのか?わかりませんが。ここまでだいたい20-30分くらいだったでしょうか。


3. 皮をむく
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豆を覆う皮をむきます。皮に傷をつけるとパリッとむけて、ちょっと大きくて皮の厚い落花生みたいです。でもなんだか、皮をむいた後も薄皮がついているみたいです。

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あまり気にせず中身と一緒にしてしまいましたが。


4. 豆を砕く
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よく焙煎した豆はすりこぎの先で叩けば砕けます。ただ、ここでやらなければいけないのは、すっかり粒が見えなくなるまですり潰すこと。ゴマでも油が出るまでするのは結構骨ですが、カカオ豆の場合油脂分が多いのかその性質のせいなのか、完全にすり潰すとすり鉢の底にべったりと張りついていきます。で、最終的には、

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こんな状態に。メレンゲの泡立て完了で、ボウルをひっくり返しても落ちてこないって表現がありますが、カカオ豆のすり潰し完了も同じですね。ただし形態は全く違うけど。


5. 湯煎をして豆をする
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砕いた豆が完全にそこに張り付きもうにっちもさっちも行かない状態になれば、湯煎をして溶かしながらすり混ぜます。湯にすり鉢の底を当てるとだんだんじんわりと溶けてきますが、その様子はもうチョコレートを思わせるもの。でも見た目にもまだまだ粒が粗いのがわかります。


6. 砂糖を加える
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少し滑らかになれば、砂糖を加える時。ここでは80gの豆に30gの砂糖です。さー、こっからが勝負。砂糖と一緒にひたすらすり混ぜます。そうすると、だんだん液体状に、サラサラになってきます。あんな豆と砂糖だけのものが、不思議!


7. さらにすり混ぜる
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すって、すって、すって、吐いて…じゃなくて、すり鉢でするのね。チョコレートは常温では固まるから、かたくなったなーと思ったら湯煎にかけて柔らかくして、ってのを繰り返す。知ってたけど、結構苦行だこれ。単純作業なので、ラジオやテレビを観ながらやることをお勧めします。志のある方は英会話とか放送大学の講義とか聴きながらでもいいかもしれませんね。まあ、そもそもこういう作業をしようという人はあんまりいないか。これの作業完了は、ツヤが出たら。…んー。ツヤが出てるといえば出てるけど、よくすった方が美味しいだろうし…という葛藤と共に、1時間半ほどでしょうか?これ以上このすり鉢で細かくすることは難しいかなーと感じた頃、すりこぎを置きました。


8. 型に流して待つ
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もう後はスプーンで付属の型に流せばできあがり。ツヤも粘度も普通にチョコレートっぽくなってて、固まるのが楽しみ。最後に型をトントン細かく叩いていると細かい気泡が浮き上がってくるので、それをつぶしたら冷蔵庫へ。


9. 完成。実食
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冷蔵庫にしまってから出かけたので、食べたのは4時間後くらいでしょうか。

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型からはすんなりと外れ、Dari Kのロゴマークも美しい。

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味は、なんともビターで野性味あふれ、豆の特徴がぐわーと広がってくるようです。80gの豆に30gしか砂糖が入ってないというのは、カカオパウダーからココアを手作りする時のことを考えるとかなり甘さ控えめだと思うのですが、砂糖も豆に負けていませんね(この時はきび砂糖を使いました)。ちょうど、エクストラビターやカカオ分70-80%のタブレットを食べた時くらいの苦さ。でも風味が全然違う!美味しい!…んだけど一つだけ問題点があって、それは粒子がまだまだ粗いということ。舌の上でざらっとするので、それが気になります。砂糖を加えてからすり混ぜるのがコンチングで、この過程は機械を使って24hから長いところだと3日から4日間くらい続けるところがあると聞きますから、1時間半程度じゃ全然ダメなのね。それにすり鉢などではなく、乳ばちみたいな凹凸が少ないもので気長にすらなければいけないものなのかもしれない。


作業を終えて…普段口にしているどんなチョコレートでも大変な時間と手間がかかっているんだなあと実感。シンプルなタブレットは、原料次第で味が大きく違ってくるということも納得です。ただ、焙煎とコンチングについては味や食感の決め手となるところでしょうから、単純にカカオ豆の産地や種類で語られるべきものでもないのかな、と思いました。カカオ豆を収穫して発酵させる過程も味に影響すると聞きますから、まだまだ奥深いはずですね。

今回の作業は、豆を洗ってから炒って皮をむくまでに約1時間半、一晩おき翌朝それをすって型に流すまでなんだかんだで5時間くらいかかりましたから、まあ半日〜1日がかりの作業になりますね。子供の自由研究とかにも良いかも。

さすがに一回体験してみればもう十分、と思いますが、今年、イタリアのショコラティエドモーリからカシャーヤというクリオロ種100%のローステッドカカオ(カカオ豆を焙煎して皮をむいただけのもの)が売っていることに気づいたので、これだったらすり潰すだけかぁとか…いやいや、やりませんから!(笑



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2015年01月23日

サロン・デュ・ショコラ2015は新宿NSビルで

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年が明けてお正月が過ぎたら、ショコラシーズン(正確にはバレンタインシーズン)の幕開け。初っ端にある大イベントが三越伊勢丹主催のサロン デュ ショコラ、という位置づけなのは定着して久しいでしょう。

ただ、今年の違う点は、サロン…が新宿NSビルのイベントホールで開催されているということ。これは今年初めての試みで、一体どんな風になるのか、例年とは違った楽しみがありました。今年の会期は21(水)〜25(日)まで。月曜まであった会期は1日短縮ですね。そこで、早速初日に行って来ました。

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会場となっているNSビルのイベントホール。ブランドのファミリーセールや、伊勢丹のセールでも度々会場として使われる場所です。大勢の人が出入りする様子は経験済み…ですが!地下に降りるエレベーターの前からもう混雑が。初日ってこともあるんでしょうけど、ブランドのセールの比ではないです。ちょっと怯みましたが、こんなところで引き返すわけには行きません。意を決して、地下へ。

するともうすでに、いくつかのブランドで行列整理用のプラカードが掲げられていますが、予想していなかったブランドのもの。これは相当覚悟しなくてはならないのか?

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イベントホール前には展示物があります。
新宿伊勢丹では催事場への入場が3箇所ほどからできますが、今回は入り口が2箇所?広さに比べて間口が狭いので、ここも大変。やっとこさ入りますが、ショーケースのスペースがデカイ。まあ物販だから当たり前なんですが、それにしても人が行き交うのに1人分のスペースほどしかない印象になるのはある意味変わらず。

取り扱えるブランドが多くなったのは良いのですが、この混雑ですからイベントホールの端から端まで移動するのがまた大変で…正直、反対側の区画はあきらめました。移動した範囲はせいぜい空間の1/4といったところではないでしょうか。予想をはるかに超えた大混雑。。。滞在時間は30分程度。確実に過去最短ですわ。遍く会場をねっとりと見て回れなかったのは大いに心残りなんですが、年々人混み耐性が…歳取ったってことでしょうか。サロンデュショコラって今年で何年目でしたっけね。12年目くらい?そりゃそうか。

さて、そんな中、動ける範囲でゲットしてきた厳選のショコラを紹介。以下購入順ですが、見事に購入優先順位順に買ってます。人混みで半ばテンパっていた割にはしっかりしていたというか(苦笑

1. ベルナシオンのAveline

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やっぱり外せないベルナシオン。ここのクーベルチュールの重厚さは他では代替できないんです。今年は意外にも行った時に購入列がありませんでした。欠品もボンボンショコラ詰め合わせ以外はなかったようです。タブレットも年々高くなってますし。珍しくもなくなってきたのかな?

ここ数年はプレーンタブレット、マンディアン、アマンディーヌと買ってきましたが、今回はヘーゼルナッツ風味のこちらに。重なるのも面白くないですし、ノワールベースのものでローテーションしています。


2. ナオミミズノのセレクション2015

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水野直巳シェフのショコラ。ベルナシオン同様毎年買っていますが、関東未出店のためこういう時しか購入機会がなく。たまぁに三越系でイベント出品されているのを見かけたりしますが、基本的にはない。

驚いたのが、昨年8月の福知山市集中豪雨の被害に遭われて、現在では実店舗が閉店中なんですね…帰ってきたあと昨年末開設されたオンラインショッピングサイトで見て知りびっくりしました。なんとも…心中お察しいたしますが、どうか復興に向けて頑張っていただきたいです(そりゃ頑張ってるだろ!とは言わないで…)。私にできることといえばせいぜい食べて応援かな…。


3. カフェオウザンのクロワッサンラスク

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これ、サロンデュショコラの冊子で見た写真があまりにもラブリーで。クロワッサンラスクにチョココーティング他デコレーションが施してあります。あんまりショコラとは関係ないかな…1本10×5cmほどで800円ですが、半分弱のサイズで350円での販売がありましたので、そちらから2種。

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ラスクのベースがクロワッサンなので、堅めのパイのようです。上掛けされたショコラも口どけが良くてホッとする甘さ。甘いものがガッツリ食べたいときに良いと思います。


4. ワールドチョコレートマスターズ セレクション

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バイヤーセレクトのショコラをブランド横断的に詰め合わせたセレクションボックスの1種。毎年このブースは長蛇の列なので、欲しかったのですが並ぶことは考えていませんでしたが、行ってみたら待機列はほぼ無し。そこで…となったわけですが、まさか買えるとは思っていませんでした。


この中で一番、どうしても食べてみたかったものがあります。2009年代表の平井シェフが作った、ボタンの装飾がされているショコラ。5年ほど前に雑誌で見てからそのデザインに一目惚れ。当時勤められていたグランドハイアットのフィオレンティーナに行くも、このショコラにはお目にかかれず。今まさかこうして頂く機会があるとは、です。中身はコーヒーとクルミのガナッシュだそう(まだとってあります)。

これ以外にも、水野シェフやスリジェの和泉シェフなど、全部で6人の「作品」が詰まったものです。フランスのショコラティエももちろん良いですが、日本のショコラティエも素晴らしいところがたくさんあると思います。それに、ショコラはフレッシュさが美味しさの大切な要素の一つですが、日本のショコラティエなら空輸など輸送にかけるタイムロスは少なくなりますからね。あと、欲しいと思ったときにすぐに手に入ることも重視したい。

買いたいものは買いましたが、…うーん、なんだか消化不良。。。もっと落ち着いてゆっくりとくまなく見て回りたかった。週末まで会期はありますが、週末さらに混雑すると思われる会場に向かうのは勇気がいりますね。

サロンデュショコラがデパート内の催事として行なわれるのはどうなのか?とする向きもありましたし、さすがに10数年も恒例の催事となるとマンネリは避けられないでしょうから、ここで一歩踏み出しデパートから飛び出したことは、新たな風を呼ぶきっかけになる英断ではないでしょうか。

一方で、ショコラの祭典というよりは、単なる物販だなあという印象がなぜか強まりました。まず、店舗のブースが大きすぎる。人が混みすぎるのも、店舗スペースが大きくては当然でしょう。あれではバレンタイン催事となんら変わりありません。パリのサロショコに行ったことはありませんが、写真や映像で見ると、販売会というより展示会・展覧会のようなイメージがあります。CP+のような、ね。それとも「高級ショコラ」の楽しみ方を提案するフェーズはとっくに終わったんでしょうか。違いますよね。だって日本のショコラのたしなみ方がパリを追い越すわけないですし。

いずれにせよ、今回のサロン・デュ・ショコラは、あらかじめ目当てのお店を決めて、この機会を逃しては入手困難なショコラを購入するのがお勧めです。

(サロン・デュ・ショコラに関する過去記事)
サロン・デュ・ショコラ2014
サロン・デュ・ショコラ2013所感
サロン・デュ・ショコラ2012の歩き方とJPHのバレンタインショコラ

posted by kncafe at 23:30 | 東京 ☀ | Comment(0) | TrackBack(0) | レビュー チョコレートデータベース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする | 編集

2015年01月11日

きせかえのできるNewニンテンドー3DS(ホワイト)を購入

久しぶりに、ゲーム機を買いました。

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もともと初代の3DSをずっと使っていたので、正確には買い替えですね。そう、2011年2月26日、発売日に入手したあれです。気がつけば…もうすぐ4年?!そんなに使っていたのか〜とちょっと感慨深い。

今回の買い替えは新しい端末が魅力的だったからというよりも、必要に迫られてなんですよね。今、MH4Gを絶賛プレイ中ですが、スライドパッドの効きがなんかおかしいぞと。

●行きたい方向にキーを入れているのにビタ止まりしてしまったり
●そろりそろりとドロボー歩きになってしまったり

さらに、
●Lボタンを押してもターゲットのボスにフォーカス移動しなかったり
●せっかく背中に乗ったのに、Xボタンの乗り攻撃が全く効かなくて乗っただけで何もできずあえなく振り落とされたり


なんかもういろいろとダメ。消化クエで楽勝なものを進めてるならいいんだけど、これ、シビアな戦いだとシャレになってないんです。G3のテオで煙幕から逃れようとビタ止まり。いざ攻撃のターン!で忍び足じゃ、命がいくつあっても足りゃしない。

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それで買った3DSはせっかくなので新しいものにと、Newニンテンドー3DSのホワイト。そう、外面プレートのきせかえができるってタイプの2014年10月に発売された新しいヤツ。

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きせかえはともかく、なんか、なんかさ、ボタンのあたりに郷愁を感じるよね!スーパーファミコンみたいでさ(((o(*゚▽゚*)o))) それが一番の決め手かな。ちなみにcスティックは今のところ使わない。

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移行にはまるまる1時間かかったよー。MH4GはDL版だからね。重い。


操作性はとてもいいです。なんかね、ピッピッと思い通りに反応する。もうさくさく。ああ、やっぱ不便な思いしてたんだなーって実感。

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本体自体は旧3DS(初代生産版)より大きく重くなっているので、普通そこはコンパクトになるだろーと思ったら、液晶の大きさは大きくなっているし、3D表示も見やすくて見る角度によって崩れたりということが起きにくくなっています。


あと、製造上の都合で?下画面の周りの色は黒でなければいけない縛りの噂があったようなのに、今は真っ白ができるのね。これについても大歓迎です。なんか、垢抜けたよね、アナタ。4年間で何があったのさ?てな感じで。

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何はともあれ、すっかり操作性が良くなったお陰で、ついにモンハンも独力でHR100を達成。これで頭の上に表示されるHNカラーもやっと赤から紫になって「いっぱし」でしょうか。っても相変わらずオンはまったくやらないので、自己満足でしかないのですが。防御力も700超えたし、そろそろやってみようかなぁ(そればっか!)。

posted by kncafe at 23:00 | 東京 ☀ | Comment(0) | TrackBack(0) | ゲーム nintendo3DS | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする | 編集

2015年01月07日

「新垣」ちんすこう3種の食べくらべ

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あけましておめでとうございます。2015、新年の幕開けですね。
年末は季節外れの沖縄へ。機内で年明けを迎えた一昨年とは違い、残念ながら31日の夜更けに帰宅して新年は自宅で迎えました。そう、沖縄。12月などに行ったことはなく、常夏のイメージが強かったんですが、さすがの沖縄も見事に冬。最高気温が20℃そこそこというと長袖の上着は手放せず…いや気温というより風があったので体感気温が寒かったというべきなのか。冬ってもそこまでさむくないでしょー!とタカをくくっていたら見事に裏切られてしまいました(笑

さて、沖縄。
今回はいくらなんでもビーチで泳ぐぞ〜というトンデモ計画はさすがになく。前回来た時には建設計画もあったかしら?そのことすら覚えてもいないゆいレールが市内を走り回っていたので、それを使った那覇市内観光が目的。でも本当にレンタカーがなくて大丈夫かしらん?と思っていましたが、那覇の繁華街を見て回るくらいならゆいレールオンリーで全く問題ナシです。んでもって今回の(私の)最重要ミッションは、


「新垣」のちんすこうを制覇すること

なのでした。

新垣ちんすこうといえば一番有名で入手が容易なのは新垣ちんすこう本舗のコチラですが、これは入手しやすすぎてデパートの銘品コーナーでも買えるほど。以前、渋谷のフードショーで見かけたときには卒倒しそうになりましたから。だってその数ヶ月前に沖縄旅行する人にわざわざ「新垣ちんすこう本舗のちんすこうをお土産に買ってきて!」って頼んだんですもん。私がただのお荷物なのか。

まあそれはそれとして。
「新垣」を冠するちんすこうは実は一つじゃないんですね。何がきっかけで知ったのか自分でも忘れてしまいましたが、新垣のちんすこうは実は3種類存在すると。何でも、宗家は元々一つだったものが、本家・分家が作っているものに枝分かれして今に至るらしい。東京で言うところの小川軒に似ているように思います。

前述の「新垣ちんすこう」(有限会社 新垣菓子店 謹製)は那覇市内でもスーパーや国際通り、空港売店…いたるところに取り扱い店舗があります。

そして2つ目。「ちんすこう」(株式会社 新垣カミ菓子店 謹製)はホームページでは首里城の売店にのみ卸しているとありますが、ブログやFacebookページを見ると那覇空港の売店「美々(ちゅらじゅら)」で取り扱っていることがわかりました。新垣ちんすこうよりは販売箇所が限られていて、入手難易度が上がります。ただ、ネット通販でも買えるようなので、入手困難というほどではない。

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そして、3つ目の「ちんすこう」(本家 新垣菓子店 謹製)はゆいレール儀保駅から歩いて徒歩3分程度の実店舗と、県庁近くの百貨店RYUBOの1F銘店コーナー(琉球紅茶の隣)にしか取り扱いがありません(たぶん)。しかも、毎日入荷するとは限らないようなので、買いに行く前には要確認です。

そしてこれが、

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3種揃ったところです!!文字通り走り回って買い集めましたよ。本家分家、一堂に会するさまは、まるでお正月?それとも法事?左から新垣カミ菓子店、本家、有限会社新垣菓子店の順。


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ほぼ同じタイミングで購入したのですが、賞味期限は本家が一番短い。
こういうとき添加物が入っている/入ってない、だからどうだという話になりがちですが、おそらく本家のパッケージは密封ではないので湿気やすく、他は密封(個包装がちゃんと圧着されているという意味)なので長持ちするんではないでしょうか。より機械化された製造システムならよりクリーンでロングライフかもしれませんし(なんとも言えないけど)。

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そしてパッケージを開封!
本家は金ピカの箱で、本家の威厳を示しているようですね(そうなのか?)。

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また、お菓子本体の形を見ると、本家はシンプルな楕円形、他はギザギザのついた型抜きという違いもあります。

さてさて、外見の比較はこれくらいにして、果たして味はどのように違うのでしょうか?

食べ慣れた「新垣ちんすこう」をベンチマークとすると、カミ菓子店のものはもう少し軽くてあっさりとした印象。甘さ控えめ、焼きもやや浅いのかもしれません。ベンチマークは油脂の重さも甘さも大きさもしっかり、まさにラードを使った菓子の代表格と思えます。また、大きさもカミ菓子店のものの方が一回り小ぶりです。

本家の方はさらにあっさり。さっくりとしていて甘さも控えめのように感じます。この中では一番、ふつうのクッキーに近い印象かな。とはいえ、いずれも間違いなく、逸脱することなく、紛れもないちんすこう。どれか一つだけお土産に買って帰ってあげるよ、と言われたら、…悩みますね。入手しやすい新垣ちんすこう本舗のものも十分美味しいですが、せっかくなら空港でカミ菓子店のものを買って来てよ、って言うかもしれません。時間の余裕があるというならば、希少性を考えると本家を選んでしまうかなあ。県外で入手できるあてもないし。


今回は食べ比べをしたからそれぞれの微妙な味わいの違いが気になりましたが、単体で食べたらそこまで選り好みするものでもないです。だって、いずれも大好きな美味しいちんすこうだから。
posted by kncafe at 14:51 | 東京 ☀ | Comment(2) | TrackBack(0) | レビュー お取り寄せ/スイーツ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする | 編集