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さて、じゃあ実際どうなってるの!?をなんと1台バラし、中を見せて頂ける解体ショーがイベント会場で同時開催されました。

プロペラファンが二つ見えますが、こちらは上側にあたります。エアコンが背中を机につけて仰向けに寝ているイメージですね。

まずは前面カバーを開けます!

側面を開けると「なんと きばん が あらわれた」
意外と表層に近いところにあるんですねえ。びっくり。

その下にあるのが「ムーブアイ極」センサーのユニット。こっちはこっちで別の小さな基盤がある。

さらに前面を開けると、W字型熱交換器の側面が見えます。

プロペラファンの吸気側には目の細かいフィルターが挿入されたパネルが2枚取り外せます。
*日常のお手入れはこのフィルターと、2枚のパネルの間にあるダストボックスを取り外してきれいにすることになります。上面にあるため脚立は必須になりますが、引き出して取り外すのは簡単そうです。

そして、いよいよプロペラファンのユニットが外されると、噂の?!W字型熱交換器がお目見え。繰り返すけど、M字じゃなくW字ね。ココ効率に関わるすごく大切なところだと思うから!!(笑

これはプロペラファンを駆動しているモーター。通常のものは大きい方(直径90mm)ですが、制震用のゴムをここに入れないことで小型化(50mm)を実現。これも開発途中で既製品を使うことで壁にぶちあたっていたところ、開発チームの熱意が通じて専用モーターを開発できることになったのだそうです(霧ヶ峰物語より:後述)。

制震の代役をしているのがなんとこのネジ止め。
プロペラファインの土台であり、4つのネジで固定されています。よく見るとネジ周りがゴムのようなもので覆われています。こんなところにも小型パッケージ化の工夫があったんですね。まさに、「工夫に次ぐ工夫」だったことでしょう。開発に7年かかったヒミツが覗けたような気がします。
なお、今回の「解体ショー」は本当にエアコン内部のバラシだったわけですが、

お土産に頂いた三菱電機株式会社 静岡製作所 作成の「霧ヶ峰物語」を読み解くと、昔のエピソードに「販売店様の招待会の終了後」の話がありました。販売店を招いた説明会の終了後に焼津や三保のホテルで地元の太鼓とともにマグロの解体ショーが執り行われ、参加の皆さんにその場ですべてお腹いっぱい食べて頂いたのだそうです。

つまり「マグロの解体ショー」は実際のことであり、今回の解体ショーはそんなエピソードに掛けたイベントだったんですね。作業用にしてはこの前掛け、気合いが入り過ぎていると思ったんです。いやしかしうらやましいな。当時の社員さんは毎日の接待でマグロの顔もみたくない状態だったそうですが、そんな楽しそうな販売促進キャンペーンなら、ご相伴にあずかってみたかったです…(笑

しかしこの「霧ヶ峰物語」の内容がまた濃い。
霧ヶ峰50年の歩みがプロジェクトXのようにまとめあげられていて、開発からマーケティングに至るまで、マーケティング実践論の一つとして十分成り立つんじゃないかしら。あまりにも中身が詰まっているものだから、もしかして新書か売り物なのか?と思って裏表紙を確認したほど。結果…これは売り物ではなくただのギミックですね(笑
ですがこのこだわり。今まで「三菱電機の霧ヶ峰」と思ってたけど、正確には「三菱電機 静岡製作所の霧ヶ峰」と呼んだほうがいいのかもしれません。

最後に霧ヶ峰FZシリーズ14畳タイプのスペック。FZは14〜29畳まで6タイプ存在します。そしてこのサイズは我が家で使用しているエアコンとほぼ同等の空間に適合した機種。うちの期間消費電力量が1300kWhなので、な、な、な、な、なんと3割も省エネなんかー!うーん、ちょっと考えちゃうナー、ボク。
*余談:今回エアコンの掃除について技術者の方にお尋ねしたり、解体の様子を見たところで感じたのは、よく清掃業者が洗浄剤を吹き付けて清掃しているような写真が見つかりますが、あれでは基盤などに水がかかって壊れかねないな、ということです。特に防水の加工があるわけではなく(そもそも高圧洗浄を想定した作りではない)、FZなどでは今までと内部機構も全く違うので、内部にカビが、ホコリがと脅かされるとお金を払って業者に任せた方がいいのかしら、と思いますけど、まあやらない方が無難そうですね。
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